中谷 割烹・料亭
2024.11.01
晩秋の気配が深まる11月、日本の美しい紅葉風景とともに訪れる「柿」の季節がやってまいりました。
霜月と呼ばれるこの季節、朝晩の冷え込みが一層の深みをもたらし、秋の味覚も最高潮に達します。今回は、11月に旬を迎える「柿」に焦点を当て、その深い味わいと共にお楽しみいただける料理をご紹介いたします。
柿は中国原産とされ、奈良時代頃に日本に伝来したとされています。その後、日本の風土に適応し、さまざまな品種が生まれ、全国に広がりました。秋の実りとして豊かな甘味と栄養があり、秋の果物として多くの人々に愛され続けています。また、渋柿を干して甘みを引き出した干し柿は、保存食として重宝されてきました。干し柿作りは晩秋から冬にかけての風物詩ともなっており、柿を干す手間を惜しまない昔ながらの知恵が、冬の味覚を豊かにしてくれます。
柿は栄養が豊富で、特にビタミンCが多く含まれています。風邪予防や疲労回復に効果的で、美肌や免疫力の強化にも貢献します。さらに、柿には抗酸化作用が期待されるβカロテンやポリフェノールが豊富に含まれており、これらが体内の酸化を抑える働きをサポートします。食物繊維も多いため、腸内環境を整えたい方におすすめの食材です。
柿の自然な甘みと美しい色合いは、和食のさまざまな料理にぴったりです。「柿の白和え」は、柿のとろけるような甘さと滑らかな豆腐が調和し、秋らしい繊細な味わいが楽しめる一品。また、「柿と大根の酢の物」は、柿の甘味と酸味がほどよく引き立ち、箸休めに最適なさわやかな一品です。
柿の白和え
柿と大根の酢の物
中谷では、四季折々の旬の食材を使い、一皿一皿に季節の彩りと味わいを込めてご用意しております。旬の味覚を大切にした料理の数々で、皆様に心温まるひとときをお届けできるよう、心を込めておもてなしさせていただきます。どうぞ、自然の恵みを存分にご堪能ください。