中谷 割烹・料亭
お盆(盂蘭盆会)とは、どんな意味なのでしょうか。それは、ご先祖さまや肉親の精霊が帰ってきて下さる期間。そして、ご先祖をお迎えするために「精霊棚(しょうりょうだな)」を設け追善供養をするのが一般的です。
つまりお盆は、ご先祖さまがあの世から帰ってきて、家族と共に過ごし、再びあの世に帰っていくという、1年に一度の期間です。
私たちは生前のご恩に対して、感謝の気持ちを込めて供養したいですね。
お盆の由来は「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」というお経のお話によるものです。
目連尊者(もくれんそんじゃ)という人物が、地獄に落ちた亡き母のためにできる事はないでしょうか?と、お釈迦様に訪ねた時「7月15日(旧暦)に修行を終わる僧侶を心から供養すれば、母親を三途の苦しみから救えるでしょう」と言葉を頂き、その通りにすると、母は無事往生することができたと言われています。
お盆は、法事やご家族で先祖の供養をする機会も多いと思います。精進料理のお供えのお膳の作法は、いわゆる一汁五菜の形式です。
(ご飯と漬け物を数に加えず、汁が一種とおかず五品)これに別汁としてけんちん汁が付くと、二汁五菜のフルセットになります。現在でも本式の葬儀の場合にはこの二汁五菜のお膳が作られています。
昔は精白米が貴重だったため、仏膳では白ご飯が最高のもてなしとなっています。お供えする際に注意するのは、箸の方(ご飯と汁の側)が自分とは逆側、つまり仏さまの側を向けることです。ほとけさまが食べるわけですから、仏さまの方に、箸とご飯が向くようにお供えします。
懐石料理は実は茶道から産まれており、茶の湯の際のメインであるお茶を頂く前にもてなされる食事の事を指します。
茶道の心である侘び・寂びを料理として表現しており、「旬の食材を使う」、「素材の持ち味を活かす」、「心配りを持っておもてなしをする」という三大原則を掲げています。
一汁三菜を基本としており、現在の和食のマナーにも深く密接している料理となります。飯と汁は食事の最初に提供されます。また、懐石料理はお茶を嗜むために頂くお食事に対して、会席料理はお酒を嗜む為のお食事という位置づけになります。
禅寺で厳しい修行を積む僧侶が、空腹をこらえるために温石(おんじゃく—温めた石)を腹にかかえてまぎらしたと言われております。この温石を「薬石(やくせき)」といい、懐石の語源です。
「全部食べ切る」「できたてをその都度、運ぶ」「季節感や祝いの心など言葉にならないメッセージを伝える」などが特徴です。
会席料理とは、宴席にてもてなされる料理のことを指します。
懐石料理と同じく一汁三菜を基本としておりますが、懐石料理と違い、飯と汁はお食事の最後に提供されます。また、懐石料理はお茶を嗜むために頂くお食事に対して、会席料理はお酒を嗜む為のお食事という位置づけになります。
本膳料理という形式が廃れた現在では、儀式にてもてなされる一般的な料理形式となっています。
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